1998年、魅惑術は東京都北区にある、和中が初めて勤めた催眠心理療法所 “クリア研究所” にて産声を上げました。仲山式催眠を勉強していた和中は、日本では当時まだ無名だったNLPも同時に学び始めていました。そして、米国で話題になっていたRoss
JeffriesのSpeed Seduction(下記にて詳しく説明)に感銘を受け、恋愛や性的な関係に役立つ技術としての研究を始めました。
1999年、東京都渋谷区にて初めて魅惑術のワークショップが開催され、後に新宿区に移り、現在は港区に本部を移し発展し続けています。
幣会のワークショップでご紹介している技術を “魅惑術” と命名しておりますが、このネーミングには、何かちょっとオドロオドロしいイメージが付きまとってしまっているようです。確かに私も少々そう感じます…。
すでに著書もこの名前で出版し、雑誌等でもたびたび紹介され、すっかり知名度が上がってしまったために、いまさら名前を変えることは難しいのですが、せめて催眠や心理学の歴史を踏まえた、
マジメな研究であるという事だけでもご理解いただければ幸いです。
どんな技術もそうであるように、魅惑術も何もない所から突然ひょこっと生まれたわけではありません。1人の人間の試行錯誤には限界があります。新しいものを生み出すためには、斬新なアイディアや既成概念にとらわれない自由な発想が大切な事はいうまでもありませんが、やはり
先人達の知恵に学び、それらを有機的に結びつける事も大変に重要です。
以下にそれを簡単な模式図で示し、解説を加えました。
古典催眠とは?
古典催眠とは古くから伝わる儀式的な催眠術の事です。皆さんもご存知の5円玉をブラブラさせたり、ロウソクやライターの炎を見させたり、後ろに倒れさせたりするというあれです。一定の儀式的手続きを踏み、トローンとした深いトランス状態に導くやり方です。日常生活をしていてもあまりお目に掛からない、特殊な状態なのでこれを
“非日常催眠” と呼ぶ事もあります。日本には明治期に入ってきたとされていますが、当時は催眠術ではなく霊気術だとか注意術、魔睡術などとも呼ばれていました。
現在催眠とは?
研究者によって微妙に定義が異なりますが、ミルトン・H・エリクソン博士(精神科医)という天才的な催眠心理療法家以降の、新しい技術を総じて現代催眠と称しています。このエリクソン博士は様々な奇跡的ともいえる治療を行った数々の伝説の持ち主です。従来の技法ではとてもトランス誘導できなかった抵抗性の高い患者も、あらゆるアプローチで暗示を駆使し、治療してゆきました。同氏が晩年おこなった治療が、特に現代催眠と呼ばれるものとなりました。その特徴は、催眠誘導の技術よりも、治療暗示の技術に重点を置いているところでしょう。また時には、これから催眠を行うとは何ら予告せず、相手をトランス状態に誘導したりもします。ですから古典催眠に比べ、とてもナチュラルなプロセスをたどるのがその特徴です。
仲山催眠とは?
クリア研究所ならびにモチベーション学会主催の仲山和輝先生はテレビ等によく出られるのでご存知の方も多いのではないかと思います。仲山先生は日本催眠界の草分けである森定一先生の高弟で、同じテレビ番組に出られていた事もあります。私は直接森先生には面識がありませんが、開業なされた当時は、日本には催眠という言葉自体が普及しておらず、かなりのご苦労をされたとの事です。仲山催眠を端的に申しますと、「その気にさせる術」で、特に動機付けを大変に重視しています。また役立つもの、効果のあるものは科学的な証明や権威者の同意を待たず、何でも積極的に取り入れるという柔軟な姿勢もあり、この辺はNLPの考え方と相通ずるところがあります。
NLPとは?
Neuro
Linguistic
Programmingの略称で、日本語では “神経言語プログラミング” と訳されています。これはカルフォルニア大学のジョン・グリンダー氏とリチャード・バンドラー氏によって開発された、特殊なコミュニケーション技法です。「脳の使用説明書」とユーモアをこめて呼ばれる事がありますが、まさにその通りの技術です。自分の脳の運転方法を学び、それを通じて他人の脳の働きも理解し、効果的なコミュニケーションを図る技術の集大成です。 ジョン・グリンダー、リチャード・バンドラーの両名はサイバネティクスのグレゴリ・ベイトソンや家族療法のバージニア・サティア、ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズらのコミュニケーション技術を研究し、その優秀性のエッセンスを搾り出し、万人に理解しやすいように体系付けました。そして特に強く影響を受けたのが催眠療法家のミルトン・H・エリクソン博士でした。リチャード・バンドラー自身、エリクソン博士の弟子として長年勉強していたようです。
Speed Seductionとは?
これはアメリカのRoss Jeffriesにより開発された、NLPを母体とした恋愛コミュニケーション技術です。一般的に心理治療に利用されていたNLPですが、今では映画、広告、宗教、ビジネス、営業、選挙など様々な分野に応用されています。米国の歴代大統領もNLPを勉強し演説に役立てているらしいというのは有名な話です。中でも「恋愛シーンに応用可能なのではないか?」という自然発生的な疑問から考えられたものがこのSpeed
Seductionです。ですがこれはNLP同様、アメリカで考案されたものですので文化様式、思考様式、社会通念、言語体系などがまったく違う日本社会では、直接的に利用する事はできません。しかし非常に役立つ応用可能なエッセンスはタクサン詰まっています。
トランスパーソナル心理療法とは?
精神的な成長による気付きにより癒しを促そう、という考え方の療法です。これは1960年代より神秘体験や霊的な体験を、分析的で解析的な西洋科学でも理解しようという試みで始まりました。この新しい潮流は1980年代に日本に入ってきました。元々ヨガや禅などの東洋思想や東洋の修行体系が取り入れられ、研究されてきた心理学分野ですので、ある意味逆輸入的な心理学です。トランスパーソナル心理学は、発達心理学のように一哺乳類としての人間の心理的な発達を考えるに留まらず、意識の進化、心や魂の成長、自己の発見、生きる意味といった哲学的、宗教的な命題にまで踏み込んでいきます。恋愛の苦悩もまた人間としての成長のチャンスです。恋愛の悩みをバネに、トランスパーソナル心理療法というアプローチを利用して成長し、有意義な恋愛や性生活を謳歌すべく魅惑術では取り組んでいます。
再処理統合療法とは?
「いつも恋愛が上手くいかない」「魅惑術を学んだが使えない」という悩みがある場合、本人の内面的な葛藤が問題である場合が少なくありません。気になる異性を前にするとある程度の過緊張や自意識過剰になる事は誰にでもあります。しかし、それが度を超すと「上手くいかない・使えない」という、恋愛には深刻な状態になります。その原因は強いコンプレックスだったり、拭い去れないトラウマだったりします。これに対処すべく再処理統合療法は考案されました。再処理統合療法は2000年に国際トラウマティック・ストレス学会で有効なトラウマ治療法として認定された“EMDR
(Eye Movement Desensitization and Reprocessing;眼球運動による脱感作および再処理法)”という心理療法をベースに、現代催眠療法と組み合わせ完成しました。あなたの恋愛の妨げになるコンプレックスやトラウマを速やかに除去するのに役立ちます。